会長挨拶

連合会結成の発端は、平成16年、(一般財団法人)全国福祉輸送サービス協会に「民間救急部会」が置かれ、初代部会長を務めていた私は、医療搬送サービスと福祉輸送サービス、いわゆる医療系と福祉系の墨分けを明確にし、この部会を「医療系搬送サービス」と位置付け、その活動に必要な知識技術を修得するための講習会等々を開催し、日本における民間救急サービスのあり方を真に追求し、確固たる職種として構築すべきことを主張してきましたが、結果として時期尚早とのことで却下され、私自身も部会長を解任されてしまいました。

しかし、これらの経緯を冷静且つ客観的に捉え、患者搬送業界の行く末を案じた事業所の賛同により、連合会として21社の結集により発足に至りました。

今般の患者搬送業界を取り巻く環境の変化は著しく、薬事法の一部を改正する法案に端を発する一連の酸素問題や、病院移転に伴う区域外応援の問題、更に急変時の緊急走行やホットラインに関する課題等々山積する諸問題を乗り越え、医療搬送サービスを確立させていくためには、任意団体である連合会では限界があり、社会的信頼をもつ法人として臨まなければならない状況となってまいりました。

そこで、(任意団体)全国民間救急サービス事業者連合会結成7年間に終止符を打ち、創造的破壊をもって解散し、平成24年4月1日、(一般社団法人)全民救患者搬送協会の目的であります「日本に於ける21世紀の民間救急サービスのあり方を真に追求し、お客様のさらなる利便を図り、民間救急サービスのエキスパートをめざす団体」として設立されました。

一般社団法人 全民救患者搬送協会
会 長  野口良一
(看護師・救急救命士)