民間救急(医療搬送サービス)について

日本では、諸外国のように公的救急と民間救急が一体となって活動する救急医療搬送体制とは根本的に異なり、その体制主体は公的機関である消防救急であって、民間救急と呼ばれている患者搬送事業者がその体制に介入することはありません。また日本には「民間救急」という職種自体も存在せず、運輸局の許可及び消防庁等の認定を受け、「民間患者等搬送事業」として両者の指導・監督の下に運行している事業者が、俗称として用いた呼称であり、この呼び名から、諸外国のように民間の企業が救急業務を行っているかのように誤解され利用者に混乱を与えてしまうことがあります。

本来、「民間患者等搬送事業」は緊急を必要としない傷病者や障害者及び高齢者の移動手段として、平成元年に総務省消防庁の指導及び認定をもって運行することになっています。しかし、緊急を必要としない傷病者であっても、酸素・点滴・吸引等々の医療処置を継続しながら搬送するケースは年々増え続けています。緊急性のない重傷病者や長距離・待機・日時指定等の搬送は原則消防救急の対応外となりますので、その受け皿として運行しているのが医療特化型患者輸送車による民間の「医療搬送サービス」です。